新社会福祉法人会計基準について(その9)

今回は、新基準において導入された会計手法の一つである、「リース会計」についてご説明します。

新基準では、ファイナンス・リース取引については売買処理をすることとなりました。ファイナンス・リース取引とは、「リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除することができないリース取引またはこれに準ずる取引で、借手が、当該契約に基づき使用する物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って生じるコストを実質的に負担することとなるリース取引」のことをいいます。上記に該当するリース物件は、法的に所有権はなくとも、経済的実質としては資金借入をして物件を購入して使用していると捉えられることから、貸借対照表に計上すべきとの考え方により、新基準においては賃貸借処理ではなく売買処理されることとなっています。

新基準移行時の調整は、以下(1)~(3)のいずれかによることとなっています。

  • (1)会計基準移行年度期首までの減価償却累計額をリース料総額(現在価値へ割引後)から控除した金額をリース資産に、未経過リース料相当額(利息相当額控除後)をリース債務に計上する方法。なお、リース資産とリース債務の計上金額の差額は、過年度の収益又は費用として調整する。
  • (2)会計基準移行年度における未経過リース料残高相当額(利息相当額控除後)を取得価額とし、会計基準移行年度期首に取得したものとしてリース資産、リース債務を計上する方法。この場合、会計基準適用後の残存期間における利息相当額については、利息法によらず、利息相当額の総額をリース期間中の各期に定額で配分することができる。
  • (3)リース取引開始日が会計基準移行年度前の所有権移転外ファイナンス・リース取引で従来賃貸借処理を行っていたものについては、当該リース契約が終了するまでの期間、引き続き賃貸借処理を行う方法。