IFRSに関連する重要な組織と基準書等

2009年(本年)2月4日に金融庁の企業会計審議会から「我が国における国際会計基準の取り扱いについて(中間報告)(案)」が公表され、2009年6月30日に最終の中間報告として、「我が国における国際会計基準の取扱いに関する意見書(中間報告)」、いわゆる日本版ロードマップが公表され、2012年を目途にIFRS強制適用の最終決定が行われる予定となっています。
最近、IFRS関連の書籍、雑誌などが数多く出され、またセミナーなども各地で行われています。

ではそもそもIFRSって何のことをいい、誰が作成しているのでしょうか?

ほとんどの本では最初の章に記載されている内容で、読み飛ばすことも多いのではないかと思います。一方で、IFRSが順次公表されている中で,IFRSとは一体何のことをいい、誰が作成しているかをしっかり把握しておけば、今後IFRS関連の書籍を読むうえでも非常に有益ではないかと思います。そこで、「そもそもIFRSって何だろう?」について確認したいと思います。

IFRSとは、日本語で「国際財務報告基準(書)」、英語で「International Financial Reporting Standards」と言います(以下IFRSという)。基準(書)ですから、物理的には本ということになります。実はIFRSには前身となる基準書があり、IAS(日本語で「国際会計基準(書)」、英語で「International Accounting Standards」)と言います(以下IASという)。IFRSは、2009年11月8日現在第8号まで、IASは第41号まで公表済みで現在も有効でですが、今後はIFRSとして公表されるため、IASが増加することがありません。

さらにIFRS、IASともに解釈指針というものがあります。それぞれ、IFRIC(日本語で「国際財務報告解釈指針(書)」、英語で「International Financial Reporting Interpretations Committee」といいます)、SIC(日本語で「解釈指針(書)」、英語で「Standing Interpretations Commitee」といいます)です(以下それぞれIFRIC、SICという)。IFRICは18号まで公表されており、SICは32号まで公表済みで現在も有効ですが、今後はIFRICとして公表されるためIASと同様今後SICが増加することはありません。IAS、IFRS(基準書)、SIC、IFRIC全体をまとめた広義の意味でもIFRSとよばれたりします。

設定主体ですが、IASB(International Accouting Standards Board)が現在の会計基準設定主体でIFRSを公表しており、IFRIC((委員会)International Financial Reporting Interpretations Committee))が現在の解釈指針設定主体でありIFRICを公表しています。IASBの前身はIASC、IFRICの前身がSICでしたが、それぞれ現在は存在していません。
会計基準等の設定主体とその基準の対応関係を簡単にまとめると、IASB→IFRS、(前身)IASC→IAS、IFRIC→IFRIC、(前身)SIC→SICということになります。

さらにIFRSとIFRICになる前段階の公表物というものがあります。ED(Exposure Draft)「公開草案」、DP(Discussion Paper)「予備的見解」、DI(Draft Interpretations)「指針草案」です。EDとDPはIASBからの公表物で、EDはIFRSとなる一歩手前の公表物、DPは、EDを公表する前段階のものです。DIは、IFRICからの公表物で、新たな解釈指針となる一歩手前の公表物、最終的にIFRICとなるにはIASBの承認が必要です。
IFRS,IFRIC,IAS,SIC,IASB,IFRIC,IASC,SIC,ED,DP,DIなど、ここで紹介したもののほかにもまだ設定主体などについて言葉がでてきます。
このようにIFRS関連の書籍等を読むと、3文字から5文字の英単語が頻繁に出現し、読みづらくなることもあるかと思われます。
これらの単語の区別がしっかりできていれば、今後IFRS関連の書籍をスムーズに読めるのではないでしょうか。